2011年5月27日金曜日

ThinkPad X220 IPS液晶モデル

最終更新:2012年02月24日(Let's note SX / NXの登場を受けて)

(ThinkPadというブランドは、他に比べてかなり異色の存在です。
  このブランドについてまとめておきましたので、
  まだご覧になってない方は先にコチラをお読み下さい。)

持ち歩きでも苦にならない13型未満の現行Windowsノートでは
   唯一、表示「品質」に拘った液晶(12.5型)〔シングルベンダ〕

優れた入力装置(キーボード+トラックポイント)

19-26.6ミリの薄型筐体にして、インナーケース要らずの堅牢設計

720pテレビ電話やUstreamの高画質配信も余裕でこなせる処理性能。

が特徴の高級モバイルです。
(重量やバッテリー駆動時間は現行モバイルとして標準的です)

IPS方式の液晶は東芝レグザで好評ですが、
15型未満の現行Windowsノートでこの方式を採用するのはX220だけです。
〔あとは全てTN方式。TN方式は大型テレビには採用されない。〕

13型未満(の現行Windowsノート)では、
液晶画素1,366 x 768ドット超えはLet's note SX / NX(12.1型1,600 x 900ドット)しかなく、
このカテゴリには広色域を謳うパネルすら存在しません。

Let's note SX / NXは一覧性にこそ優れますが、
その表示品質は褒められたものではなく(ギラツキ酷い)、長時間作業に向きません。
本体軽量化を優先すると液晶がこうなってしまう例は結構あります。

そんな中X220のIPSは、この方式が得意とする発色や視野角に尖がるのではなく、
目の疲れ難さにまで配慮した良質な液晶です。
(輝度抑えて使える非光沢液晶で尚且つ、ギラツキやザラツキも少ない)
写真や動画のチェック、簡単な編集を出先で行うのに重宝するでしょう。
(液晶は必要に応じて色調整して下さい。DVDドライブは内蔵しません。)

トラックポイントの真ん中ボタンを使えば、
キーボードのホームポジションに手をやったまま画面スクロール出来ますので、
ThinkPadなら狭い表示領域でも情報収集が苦になり難いとも言えます。

持ち歩きには筐体底面がA4用紙大に収まるノートが理想ですが、
このX220は幅で8ミリオーバーするものの、で充分カバー出来るでしょう。

X220は、強度を維持したまま薄型筐体とした為、
頑丈素材を余分に使ってワザと重くなってます。
レッツノートの様に筐体が厚かったり、VAIOの様に華奢だったりなら、
更に軽く出来たハズです。

それでも11.6型ノート(まぁ低価格モバイルですが)級の重量ですから
大画面な分、老眼用モバイルとしてもお勧めです。
トラックポイントさえあればマウス不要と思える方なら荷物も嵩張りません。

駆動時間は省電力設定で情報収集、文書作成した場合、
バッテリー1セルあたり1時間程度です。
(ライバルの国内モバイルは、カタログ値が甘く出るJEITA測定法を採用しています。)

4セルバッテリーは筐体から出っ張りませんが、
6セルは筐体下に1センチ程、後ろに5ミリ程、
9セルは筐体下に1.5センチ程、後ろに3センチ程
出っ張ります。
(これは一番薄いバッテリーで筐体外寸を設計した結果であり、
  開発に求められる技術はこの方が高度です。)

12型でX220より重量やバッテリー駆動時間に優れるノートは
液晶の表示品質やキーボードなど快適性を犠牲にしてますから、どちらを採るかでしょう。

DVDドライブやセカンドHDDを内蔵できるドッキングステーションもありますし、
X220をデスクトップPCの本体として利用する事も出来ます。
(高負荷状態が続けば底面左が熱くなる事もありますから過信は禁物ですが)
〔Core i5-2520M、室温21℃で、底面左が45℃になった事がありました。〕

画面のデジタル出力端子はDisplayPortです。
最近はDisplayPortの入力端子を備えるモニタも増えてきましたが、
大型テレビに出力するのでしたらHDMIへの変換ケーブルが別途必要になります。

スピーカーは一応ステレオですが、最大音量が小さいのが問題です。
Bluetoothを選べますのでそれを利用して、
公共施設では無線のヘッドホン、自宅では無線のスピーカーとやるのがお勧めです。

USB3.0ポートはCore i7を選択した場合にのみ付属します。
しかしこれ以外のX220にもExpressカード/54 スロットがありますから、
USB3.0ポートや、ビデオカメラとの接続に重宝するIEEE 1394端子を
後付する事も可能です。

HDD / SSD交換を考えてらっしゃる方に要注意なのは、
筐体薄型化の犠牲でこの機種適合は7ミリ厚だという事です。
現在、広く出回ってる2.5インチ7ミリ厚のHDDは日立の数モデルだけで、
その最大容量は500GBです。
SSDでも多くのモデルで「殻割り」が必要になります。