
日本メーカー製と言えども、
大型ノートの多くは、開発ですら既に国外でやってる訳ですが、
ThinkPadの開発は、一貫して日本の大和事業所(現在は横浜へ移転)が行っています。
サポートも未だ、日本IBMが担当しており、
組み立てはIBM時代からの契約工場が行っています。
ThinkPadの販売を担当するのはレノボ・ジャパンですが、
実情は電話対応が10人程の、最小限の組織の様です。
ThinkPadの特徴と言えば、
①入力のし易さ(キーボード+トラックポイント)
②デスクトップ代替
③信頼性、頑丈さ、壊れた時の直し易さ(保守性)
といった、およそスペックに現れない部分です。
①のトラックポイントは、
キーボードから手を離さずにマウス(と同等の)操作が行えます。
まん中ボタンで縦スクロールでき、多くのアプリで横スクロールもします。
ThinkPad使いの多くは、トラックポイントのお陰で家でもマウスを使いません。
コピー&ペーストの手数が最も少ないポインティング・デバイスですから、
キー入力の多い方が一度これに触ってしまうと、永遠に搭載機種から卒業できません!
同等機能(ポイントスティック)は日本メーカーでこそ採用機種は限られますが、
海外の高級ビジネスノートでは殆ど全てで選択できます。
②のデスクトップ代替が勤まるか?ですが、これはある程度の性能と、
モニタへのデジタル出力さえあれば良いってものでもありません。
ノートがデスクトップより低発熱〔主にCPU、GPU〕といっても、
大口径の冷却ファンを搭載したデスク並の静音性、排熱性を確保したノートは
多くありません。
液晶閉じたままの常時稼動すら、ThinkPad以外ではメーカー検証されてない
のが実情です。
更にThinkPadだけは、PC内部への埃の進入を防ぐ為、
吸気口にメッシュを貼るという排熱ハンデも背負っています。
ちなみに発熱の多い構成〔CPU、GPU〕を製品ラインナップに加える場合、
大和が行っている熱の検証は、「発火の恐れが無いか?という事であり、
パーツの耐用年数を縮めるか?までは考慮していない。」(レノボ談)
との事ですし、特に現行モデルは静音重視になってますので、
・同じ筐体で発熱の多い構成は選ばない。
・同じ構成で薄型筐体(あるいは小型筐体)は選ばない。
ってのがやはり、デスクトップ代替としてThinkPadを選ぶ場合の基本だと思われます。
(上位構成では採用されるファンも変わる例があります。
当サイトでは、そこまでを考慮した上で、お勧め構成を絞り込んでいます。)
それさえ守って性能に満足できるなら、
大和は元々日本有数の排熱「技術」を有してますから、
まさに「デスクトップPC不要」でしょう。
③ですが、信頼性は、
「かのマイクロソフトが、Windowsの開発をThinkPad上で行っている」
というので充分じゃないでしょうか?(他にはHPと東芝があるだけです。)
ThinkPadに限らずビジネスノートには、
体験版ソフトの類は最小限しかインストールされてません。
PC資源〔CPU、メモリ、HDDなど〕がユーザーの意図しない処で浪費されるのを防ぐ
意図もありますし、それら体験版が、
ユーザーがこれから入れるであろうソフトと競合を起こす可能性もあるからです。
一方、国内PCメーカーの一般向けPCに体験版が入っている理由は、
体験版入れたPCを販売すると、そのソフトメーカーから報奨金が入るからで、
利用価値の無いソフトをテンコ盛り状態にする事で、
結果としてコスト削減を行ってる訳です。
頑丈さには、
パナソニックなども申請している米軍頑丈規格〔セミラグド〕というのがあるのですが、
店頭で見掛ける様なブランドに、
これをクリアしてるものはThinkPad(の上位モデル)以外に無く、
人類が宇宙に連れ出したノートPCも未だ、
ThinkPadだけですから比べるべくもありません。
保守性ですが、ThinkPadが長い付き合いに最も適したブランドと言われている理由は、
・保守マニュアル(PDFにて公開)
・部品のみ購入可
・部品交換のし易さにまで配慮した設計
にあります。
ノートPCメーカーの多くが、
ユーザーによる分解を禁じ、保守サービスで利益を上げる一方、
各部品の交換手順をご丁寧にも公式ページで、ビデオ解説するなんてふざけたブランド
(笑)は、ThinkPadしかありません。
ノートPCというのは早ければ2、3年で冷却ファンがヘタって異音を発したりしますが、
最近の様に本体価格が安くなって来ますと、
2、3万円掛けてファン交換を依頼するのを躊躇ってしまう程です。
私がThinkPadのファン交換に初挑戦した時(と言っても2010年の事ですが)は、
IBMバーツセンターから3千円ほどで部品を取り寄せ、
作業はドライバ一本で小1時間でした。(グリスは部品側に予め塗ってくれてある)
HDDをSSDに交換する程度であと数年、戦える訳ですから、つくづく、
「ThinkPadを買うという行為は、骨格を買うという事なんだなぁ」と、
関心させられましたよ。
手元から数日離れても良いPCでしたら、手厚い保証も用意されています。
落下・水濡れにまで対応するメーカー保証
(レノボの場合、「拡張保守」を謳う保証がこれに該当します)はThinkPadの場合、
1年多く延長するごとに(再延長不可)1万円弱の加入料が掛かりますが、
大手PCメーカーで補償の累計限度枠を設けていないのは、
他にはSONYがあるだけです。
ThinkPadの場合、免責は、
・全損以外で修理代が10万円を超えた場合は、超えた分だけを客側が負担。
(頑丈なThinkPadなら、10万超える壊れ方は殆ど無い。)
・全損の場合は、5万円負担で相応の新品と交換出来る。
となっています。
これら保証への加入は、本体購入と別途に行えます(14ヶ月以内)。
上記保証に加入しないまでも、エンハンスト・サポートサービスに加入しておけば、
購入後1年までの技術サポートは無料になります。
これも本体購入とは別途に行えます。
共通事項最後に、問題点にも触れておきます。
ThinkPadの出荷前の検品は基本、ソフトウェア〔PC-Doctor〕で行うものに留まる為、
開梱、起動してすぐそれと判る初期不良も少なくありません。
この場合でも本体まるごとの交換は稀で、修理扱いとなりますが、
電話も直ぐ繋がりますし、IBMが迅速に対応してくれるハズです。
(当方は静岡から何度も送ってますが、基板交換など手の混んだ作業でも、
夕方に出して翌々日の早朝には戻ってます。)
コスト削減が迫られる中、ThinkPadに限らず、世界規模のPCメーカーの多くが、
液晶パネルやキーボードユニットを複数社から調達しており〔マルチベンダ〕、
これが品質のバラツキに繋がっている弊害は否めません。
「ThinkPadは骨格を買うもの」と述べましたが、
私がこのサイトでお勧めするThinkPadの高額モデルは、
交換の難しい液晶パネルが、アタリハズレの無い、
一社供給〔シングルベンダ〕の機種ばかりです。
キーボードは、プラモデルを組み立てた事のある方なら、
マニュアル見ながら20分程で交換出来ますから、
好みのタッチでなければ交換に挑戦してみましょう。
元から付いてるキーボードの部品番号と、
IBMパーツセンターにある互換部品の現在庫の部品番号が違えば、
そこから購入して交換してみる価値はあります。