2010年10月20日水曜日

モバイル総合解説

モバイルはそれぞれ、
機能や快適さを犠牲にして小さく軽くなってます。
ですから機種選びではまず、
弱点を許容できるモデルに絞り込む事をお勧めします。

その際に注意して頂きたい項目を以下にまとめます。

■重量

本体重量が軽いからと言って、可搬性が良いとは限りません。

筐体強度を確保したまま重量を抑さえる為に筐体が厚くなったり、
〔例えばボンネット構造の天板など〕
そもそもが強度不足で、持ち歩くのにハードケースが要る様なノートでは、
少しばかり本体が軽くても、可搬性は殺がれます。

出先で必要とするバッテリー駆動時間が確保できないノートも、
予備バッテリーやACアダプタ分の重量増を見込みましょう。

■筐体の大きさ

A4用紙大(国際規格)は297 × 210ミリなのですが、
ビジネスマンならノートPCの他に
A4用紙大の書類の1つも持ち運ぶでしょうし、
多くの鞄もA4用紙大がピッタリ入る事を想定して作られてます。

よって、可搬性と快適性とが丁度折り合うPCの底面サイズとして、
A4用紙大ってのは一つの目安になります。

低価格ながら長時間駆動の小型ノートは、
大容量のバッテリーを搭載している事が多く、
液晶サイズの割に筐体が大きかったりしますので注意して下さい。

■バッテリー駆動時間

国内モバイルは、カタログ値が甘く出るJEITA測定法を採用しています。

この場合、バッテリーがヘタってない新品時でも、
実使用ではカタログ値の5~7割程度しか持たないのが相場です。
動画再生などでは更に短くなります。

このサイトで言う駆動時間は、断りが無い限り、
筐体からの出っ張りが最も少ないバッテリーを装着した場合のものとします。
(標準でこれより大容量なバッテリーが付いてくる機種もあります)

■頑丈さ

ノートの上に硬い板を引いて、その上から力を加える試験(面加圧)は、
板を引かない試験(点加圧
に比べて10倍程度の力に耐えられる場合が殆どです。

ですから「耐圧何百kgfクリア!」
という謳い文句を過信するのは使用上危険です。

「大人が(誤って)靴で踏んでも大丈夫!」
とメーカー自ら公言してるのはThinkPadだけです。

■保証

水濡れ・落下にまで対応する保証は
直販以外の販売店では加入出来ないのが普通です。
ですから用心深い方は、そういう保証のあるメーカーを選ぶ必要があります。

具体的には
NEC、SONY、Panasonic、エプソン、ThinkPad、hp、DELLに絞られるのですが、
免責事項も少なくないので詳しくはコチラをご覧下さい。
(加入料金だけは最新の情報を確認して下さい)

■液晶

本体軽量化や長時間のバッテリー駆動の為には、それ用の液晶がモノを言います。

高額モバイルにも拘わらず、
液晶のギラツキ、大人しめの発色、狭い上下視野角を止む無しとする機種が
未だに存在する理由がそれです。

■キーボード

これも本体軽量化・小型化の犠牲になり易い部位です。
真面目にやろうとすると液晶パネル以上にコストが掛かるとも言われてます。

事務作業にお勧めのPCを解説」のキーボードの項で紹介している、
慣れで何とかなるものと、そうでないもの」の見極めが必要です。

■処理装置〔CPU〕:

モバイルで使われるものに関しては、現行世代から、
高性能なもの〔通常電圧、高クロック〕と、
そうでないものの消費電力に、あまり差がなくなりました。

〔装置製造メーカーのインテルが、出来上がった製品を検査し、
  より優秀なものだけを高性能向けにパッケージングする方針に転換したからです。〕

これにより、この世代のリアルモバイルの多くが、
デスクトップ並の処理性能〔デュアルコア、2.5GHz以上のCPU〕を獲得しました。
実際それらの殆どが、行儀良く使う分には排熱・静音性でも問題ありません。

ですがこの「行儀良く」というのは、用途を選ぶ事に他なりません。
モバイルの処理性能に過度な期待は禁物です。

■HDD(SSD):

保証が手厚いだけでは、失ったデータは返って来ません!

バックアップの出来ない出先で更新作業を頻繁にするのであれば、
耐衝撃性に優れるSSDがお勧めです。