動画鑑賞に重きを置くのであれば、最も拘るべきは液晶です。
〔現行でVAパネルの採用がない〕ノートPCの液晶ですと、
暗い色まで正確に表現できる光沢液晶が良いでしょう。
光沢液晶は写り込みに負けない輝度を必要とする為、
その輝度で目が疲れる訳ですが、動画を見るという事自体、元々目が疲れるものです。
現行ノートから選ぶ場合、液晶で特にチェックして頂きたい箇所は
①画素数〔解像度〕
②上下視野角
の2点です。
光沢液晶で尚且つ、軽量化も求められない15型以上ともなりますと、
発色では以前ほどの明確な差はありません。
①の意義ですが、
特定サイズの液晶で全画面表示して動画みる場合、
動画の画素数 > 液晶の画素数
(例えばブルーレイ動画を縦768ドットの液晶で見る場合)なら、
より画素数の高い液晶に変える事で、映し出される動画はクッキリします。
逆に
動画の画素数 < 液晶の画素数
(例えばDVDや720p動画を縦768ドットの液晶で見る場合)ですと、
その液晶を超える画素数は視聴画質向上に貢献しません。
〔これを覆すのが超解像技術との組み合わせになります。〕
②ですが、上下視野角の狭い液晶は、
少しでも上から見ると画面が白くボケ、下からだと黒潰れして見えます。
現行ノートのHD液晶(縦768ドット)は、ThinkPad X220 IPS液晶モデルを除いて、
殆ど例外なく上下視野角が極端に狭く、
僅かな姿勢変化でもディスプレイ角度の調整を要します。
その点、フルHD(縦1,080)やHD+(縦900)には視野角マトモなものも少なくないですから、
この用途でも15型以上のお勧めは結果として、縦900以上が主流になります。
光沢液晶以外では、広色域〔NTSC比やAdobe RGBカバー率90%以上〕を謳うものも、
一般に液晶が綺麗とされてます。
広色域液晶は、印刷用途の写真編集を目的としており、
被写体を「実物以上に」鮮やかに表現できますし、
景色主体の映像なら動画にも迫力が出ます。
一方で、派手な色使いは肌色を不自然にしますから、
広色域液晶が動画に向くか否かは、映像のジャンル次第です。
(映像の作り手側は、
見る側が通常色域モニタ〔正確にはsRGB。NTSC比でいうと72%相当〕
で視聴する事を前提に色編集しています。)
外付モニタとの接続には、
今やデジタル出力(DVI、HDMI、ディスプレイ・ポートのいずれか)が必須です。
モニタの低価格化が進行する中、
以前に比べてアナログ回路をしっかりやらなくなったからです。
必要となるPC性能ですが、
①Core i やPentium
②GeForceやRADEON
のいずれかを搭載する現行PCであれば、特別な再生ソフトの導入なしに、
ブルーレイ動画すらコマ落ち無く再生可能です。
(地デジレコーダで作成した著作権保護BDの再生には、
PC性能にかかわらず、AACS暗号よめるPowerDVD等のソフトが必要です。)
②は画素数の小さい動画のクッキリ表示にも貢献します。〔超解像技術〕
これから買うこの用途のPCは、Windowsの64ビットが殆どでしょう。
現在の使用量に関わらず、メモリは最低4GB載せておきたい処です。
メイン・メモリを増やすと、
グラフィック処理に割り当てられるビデオ・メモリも増えるからです。
高画質化ソフトの定番としてはPowerDVDが有名で、これは
高級液晶テレビがやってる「コマ間補完」〔倍速駆動がやってるアップサンプリング〕
までしてくれます。
この用途は、モニタを外付けにすると選定基準が緩いので、
ノートや液晶一体型PCの場合には、
外付を別途用意しない前提でお勧めを考慮しています。
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